2月17日、
東京6Rで横山武史騎手が落馬し右大腿四頭筋筋挫傷。
2月18日、
【小倉大賞典】小倉11Rで佐々木大輔騎手が顔面部、左肩の負傷。
どちらも馬は無事でしたが、落馬が相次ぎましたね。
そして、そのレースでは馬と騎手は競争中止となってしまうわけで、、。場合によっては、その後のレースにも影響が出てきます。
落馬してしまった際、馬や騎手にペナルティはあるのでしょうか?また、買ってしまっていた馬券はどうなるのでしょうか?
競馬初心者の筆者なりに調査してまとめてみました!
【競馬】落馬したらどうなる?騎手、馬に罰則?馬券は返還?
落馬が相次いだ週末
2024年2月17日、18日とレースを見ていると落馬!
落馬の瞬間って結構ショッキングですよね、、。
あ、、!!!
って思わず声が出てしまいます。
しかも人気馬だったり、頭を悩ませて決めた馬だったり、穴狙いだったり、応援馬券で買ってたりなどなど。
馬券を買っている馬が落馬してしまってたら、なおさらです。
2024年2月17日には横山武史騎手(25)が落馬しました。

東京6R(3歳未勝利、芝1600メートル)で、スマイルコレクターに騎乗していた横山武史騎手は、4コーナーで前を走るオメガジャスミンと接触し、スマイルコレクターがつまづいて落馬してしまい、競争中止となりました。
この落馬によって横山武史騎手は右大腿四頭筋筋挫傷と診断され、その日に予定されていた残りの4レースは乗り替わりとなってしまいました。

2月24日のレースでは騎乗できるようです。
また、ぶつかってしまったスマイルコレクター、ぶつかられてしまったオメガジャスミンはどちらも無事とのことです。

これ実は、
ボナフォルトゥーナが横にかわしてくれて、後ろを走っていたエイシンホイップが咄嗟にジャンプしてくれたんですよね。
それがなかったらと思うと恐ろしいです、、。
横山武史騎手のコメント
この度は私の不注意により落馬事故が発生し、ファンの皆様にご迷惑、ご心配をおかけし、大変申し訳なく思っています。また、スマイルコレクター陣営はもちろん、影響を与えてしまった後続馬の陣営の方々、乗り代わりによってご迷惑をおかけした方々にも深くお詫び申し上げます。スマイルコレクターや、接触してしまったオメガジャスミンに大きなケガがなかったこと、他の馬の落馬が発生しなかったことは不幸中の幸いでした。私自身は右大腿四頭筋筋挫傷と診断されましたが、大事には至らず来週は騎乗する予定です。最後になりますが、今回は本当に申し訳ありませんでした。
Yahoo!ニュース
SNSの反応を見てみました。






2024年2月18日には佐々木大輔騎手(20)が落馬しました。


小倉大賞典小倉11R(G3・小倉・芝1800メートル)で、ホウオウアマゾンに騎乗していた佐々木大輔騎手はスタート直後にホウオウアマゾンが大きくつまづいて落馬し競争中止となりました。
この落馬によって佐々木大輔騎手は顔面部、左肩の負傷を負傷し、その日予定されていたレースは乗り替わりとなりました。
ホウオウアマゾンは無事とのことです。




そして、
無傷のカラ馬ホウオウアマゾンは一着でした☆
落馬したレースは
落馬したり、出走した馬が競争中止となったレースはどうなるのでしょうか?
ダートや芝の平地競争の際には、残りの馬でレースが続けられます。
ルールとしては、競争中に落馬した際には、落馬地点から再騎乗することが決められています。
落馬した地点まで乗らずに戻って戻ってから乗る、または乗ってから落馬した地点まで戻ってそこから再開することが決まっています。
障害競走ではまれにあります。
平地競争での再騎乗は2017年のルール改正によって騎手と馬の保護のための安全面から禁止されました。
落馬したレースの馬券は
落馬し競争中止となった馬がいた際、買った馬券はどうなるのでしょうか?



競争中止とは
先ほども出てきた「競争中止」という言葉。
競争中止とは正常に出走した馬が落馬や出走できなかったり、競争を継続できない場合に用いられます。
競争中止は出走してからのことなので馬券の返金はありません。
出走取消や、競争除外となった場合には馬券は返金されます。



「出走取消」
馬が装鞍所に入る前に病気やケガ等の理由により、そのレースの出走を取りやめることです。



「競走除外」
競走馬が装鞍所に入ってから、レースの発走までに病気やケガ等の理由により、出走を取りやめることです。



「装鞍所(そうあんじょ)」
馬の体重などの健康チェックを行う場所のことです。
ゲートが開く前の出走前か、ゲートが開いた後の出走後か、が大事になってきますね!
今回、2024年2月18日のレースで出走直後に落馬したホウオウアマゾンが一着になりました。
この場合、馬が走り続けていても落馬した時点で競争中止となるので、例え一着でも払い戻しなどは行われません。
騎手さんが乗っていないのに、一生懸命みんなと一緒に走り続けているお馬さん。
可愛くて健気で応援したくなりますよね。
走っていて気持ちのいいことでしょう。
そりゃ、騎手さんの体重分の約50㎏が乗っていないんだから身軽に走れるはずです。
落馬した馬は


落馬した馬は失格となってしまいます。
今回のホウオウアマゾンのように落馬後も軽快に走り、気持ちよく一着となることもあります。
この場合でも残念ながら失格扱いとなり、幻の一着となります。
また、落馬した際に骨折等のけがをしてしまい、治療の見込みのないほどの重症になってしまった馬は安楽死させられてしまいます。
落馬した騎手は


落馬した騎手にはもちろんケガという代償が付きまといます。
過去には福永祐一元騎手が落馬し頭蓋骨を骨折しています。
また、騎手生命を絶たれたり、死亡事故も起きています。



源頼朝は落馬の影響で死亡したという説もあります。
今回の落馬で横山武史騎手は過怠金10万円の制裁を受けました。
このように罰金を負う場合や、騎乗停止処分が下されることもあります。
最も重い処分は騎乗停止処分です。
競馬開催日換算で1日から6日程度の騎乗停止が課せられます。
落馬最大頭数のレース
一頭落馬するのは、まあまあ見ますが、最大何頭が落馬したレースがあるのだろうと思い調査したところ、すごい頭数の落馬のレースを見つけました。


2010年1月11日に中山競馬場で競争中の馬が9頭落馬する事故がありました。
これは9頭落馬事故(きゅうとうらくばじこ)と呼ばれています。
この事故のあったレースは、中山4R(3歳新馬戦、ダート1800メートル)で16頭立てて行われました。
4コーナーで勝浦正樹騎手の騎乗するフォルメンが大きくつまづき、落馬。
その影響が後続の競走馬に及び、結果的にフォルメンを含む9頭が落馬し、競走を中止する事態となり、ノボプロジェクトは1位で入線し、ほかに6頭の競走馬がゴールしました。


しかし、審議の結果、一着だった三浦皇成騎手の騎乗するノボプロジェクトが4コーナーで急に外側に斜交し、フォルメンの走行を妨害したことがきっかけだったことが判明しました。
これにより、三浦皇成騎手は開催4日間(2010年1月16日~24日)の騎乗停止処分となりました。
馬の動き自体は小さいものでしたが、ノボプロジェクトが隣の馬を蹴るように振り上げた足が、フォルメンに当たってしまったとのことです。
この事故に元騎手の坂井千明さんは、
「皇成の馬は本当にちょっとした動きだったんだけど、だからこそ避け切れなかったんだろう。大きなアクションがあれば、他の乗り役もすぐに気付いて回避行動を取るからね」
この落馬で馬体に異常は見られませんでした。
しかし落馬した騎手の9名のうち6名が負傷してしまいました。
- 内田博幸 – 左尺骨近位骨幹部骨折
- 蛯名正義 – 口唇裂傷、背部打撲
- 中舘英二 – 顔面挫傷、頸椎捻挫
- 後藤浩輝 – 腹部・腰部打撲
- 勝浦正樹 – 右大腿部筋挫傷
- 松岡正海 – 口腔内裂傷、左側胸部打撲
このうち内田博幸騎手は2月20日まで、蛯名正義騎手、中舘英二騎手、勝浦正樹騎手、松岡正海騎手の4名は当日の騎乗を取り止めました。
後藤浩輝騎手は軽症だったため当日の騎乗を続行しました。
まとめ:【競馬】落馬したらどうなる?騎手、馬に罰則?馬券は返還?
筆者は落馬してしまった際に、騎手も馬も大事なく、カラ馬がそのまま走り続けてゴールするという場面しか見たことがありませんでした。
しかし、調査している中で過去には騎手の大けがや死亡事故、またけがをして治療の見込みのない馬は安楽死という現実を目の当たりにしました。
たまたま何事もない落馬事故を見ているから微笑ましく思うけど、本当はそんな暢気なものではないことを知りました。
今後はレースを見る際、騎手も馬も怪我無く無事にゴールすることを毎レース願いながら、そして馬券が当たることを願いながらレースを見たいと思います。